bar Giverny

バー

2021.12.23 2021.12.07

大阪府大阪市福島区福島5-12-8
+81-6-6454-8807

カウンター4席だけのバー。

雰囲気のある裏路地に面した大きな窓
薄いモスリンのカーテン。
窓辺にはアブサンファウンテン。シェーカーやアイリッシュコーヒーのグラスが並び、ここはバーなのだと知れる。

冬の始まりの午後4時

アドニス。木の香を存分に感じる名作。ヒノキの蒸留水で遊ぶ。しっかりと樽で寝かせたシェリーがさらに活きている。クラシックレシピをさらに洗練させるムッシュのセンスに脱帽。ハレルヤ。これぞ日本のアドニス。目を閉じるとフワリとヒノキの芳香。

ひっそりと香りを忍ばせる。
決してでしゃばらない美しいカクテル。
山内さん、勝手に
ムッシュと呼んでおりますが、ムッシュのお人柄そのもの。
前にまえに、と出てこない。

カクテルは作り手そのものだと思う。
お店も音楽も、その空間全て。
こちらはムッシュのアトリエにいつも寄り道している気持ちでお邪魔する。
そして切なく消える芸術品を楽しむ。

芸術家渾身の一杯だからこそ私たちは心震え感動するのだと思う。

柔らかな自然光に美しく佇むカクテル。
しばし夢のひと時に揺らぐ。

２杯目は
お花のマティーニ。
正統派のマティーニ、なのにバラの香りが抜けていく。甘くなんてない。美しいマティーニ。
バラの蒸留水の仕業。
アサオカローズの洗練されたバラ水。本物は力強い。

ムッシュのカクテル

それは

パリッとした清潔な白衣、バックボードの一輪の薔薇、透明な薄張りのグラス、美しいボトル、自然光、細やかな気配り。
そのすべての世界観が表す透明でシンプル、そして深い美しさ。

バージヴェルニーは和敬清寂、茶室バーとでも言おうか。
世界一ミニマム。日本の茶室を思わせるこの空間で一期一会のひととき。静謐で至福のひとときを過ごせる宝物のようなバー。